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しろいはなび

twitterでは手狭に感じてきたのでブログを始めてみました。

女子読みのススメ 貴戸理恵

この本は岩波ジュニア新書という、図書館ではヤングアダルトに分類される図書です。わりとこのヤングアダルトの本は侮れずなかなか面白い本があります。どの本も努めて平易な文章で書かれているのですが、その道の専門家が書いているので内容としては十二分であったりします。

 

この本を手に取ったきっかけ「10代の女の子が読むべき44冊『女子読みのススメ』: わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる」の書評ブログで気になってほしいものリストに入れていました。

 

自身も不登校経験を持ち思春期のころに生き辛さを抱えていたという筆者は物語を「手を洗うこと」や「ご飯を食べること」のように読みむさぼっていたそうです。

この『女子読みのススメ』は思春期に悩むであろう四大悩みである「学校」「恋愛」「家族」「成長/大人になること」を、女性作家が、女性(女子)を主人公にした小説のなかで如何に解決していったかを紹介するブックガイド本です。

 

著者が20代のころにもっとも読んだ作家のひとりとしてとりあげている金原ひとみですが、わたしは運良く10代のころに読むことができました。そして筆者と同じように金原ひとみの作品を読むと「カラカラに乾いた砂漠にたった一人で放置されている」気分になりました。そうそう、この気持ち、この感じが良かったのだ、と思い出されました。

幸か不幸か、金原ひとみに出てくるような生活環境とは程遠い場所で生活することが運命づけられてしまったわたしは、いまでは彼女の作品とは距離を取って接することができるので、純粋にテクニックやモチーフを冷静に眺めることができるようになりました。

 

桜庭一樹芥川賞を受賞したときに「私の男」を読んだのですが、『文学的』モチーフを、まるで学園モノの誰もいない屋上や、ツンデレ、転校生のように扱っているように思えて、それから一作も読んでいませんでしたが、この本で「砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない」を紙幅を取って紹介されていて、これを読んでおけば良かったなあと思いました。どうしてかタイトルに惹かれはしたものの、手には取れなかったのです。(いまでも覚えています!北千住の中央図書館のヤングアダルトコーナーに立てかけられて紹介されていたのを、そしてそれを何度も目にしていたのです!)

 

また山田詠美はなんとなく読んでおかなければ、と思って手に取った『ひざまずいて足をお舐め』がなんだかすごく説教臭く感じて辟易してしまって、それからあまり手に取る気がしていないのです笑 おそらくきっと自分に合うものがあると感じているのですが、どうもいまだ手に取る気がしません。

 

 

それにしても、(こんなことを書くつもりはなかったのですが)最近は小説を以前ほど、のめり込んで読むことが無くなったなあ、と思いました。それこそ、わたしが思春期であったころは、いまよりも真に迫って登場人物に実際に手を触れられるほどのリアリティを持って読んでいたのにと思いました。喪っていないと思っても、知らず知らずのうちに、何かを喪って、鈍感になっているのかもしれません。

 

女子読みのススメ (岩波ジュニア新書)