しろいはなび

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【感想】Call of JUAREZ(2008)

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ゲームにおける古臭さとはいったいなんだろうか。なんかこう、「古い感じがするな~」というのはいったいどういうときに感じるのだろうか。コールオブファレスは全体を通して古いゲームの匂いを感じたし実際に2008年のゲームなのだから古くて当たり前だ。だけれど2011年発売のBattle Field 3のときも古くささを感じたのだから何か違うのであろう。

 

ゲームに感じる古くささ、それはおそらく実際の生活感の欠如だろう。たとえば部屋ならば雑多な物で溢れていていいはずなのに、まるで独居房のような、まるで質素なホテルの部屋のようにベッド、クローゼット、テーブルしか無いように見える。屋外であったらどうも書き割り感が拭えない、そういうときに古くさいなあと感じるのだろう、と考えたのだけれどよく分からない。

キャラクターの動き方がアニメっぽくてどうも現実の世界と則していない可能性もあるし、テクスチャの解像度がどうも低い。光の再現がいまいちというところもあるのかもしれない。

とにかく古くささというのは一見して分かってしまうものだ。人間の認識能力の高さに改めて驚かされる。

 

コールオブファレスは西部劇のFPSゲームだ。アメリカ国境の境にあるメキシコの街ファレスが舞台になっている。ネイティブアメリカンの血を継ぐ青年のビリーキャンドルは幼少の頃から酒癖の悪い養父に虐待されながら育った。そんな生活に嫌気が差し二年間の放浪の旅に出て帰ってきたところ、母と父の殺害の現場に立ち会う。

運悪く現れた養父の兄で牧師のレイ。レイはビリーが父母を殺したと思い、神の裁きを受けさせるために(殺すため)追いかけるというのがあらすじだ。

 

追われるビリーと追うレイ牧師のエピソードが交互に出てくるのが面白い。父から虐待され、混血であることで隣人たちからも疎まれるハードな生活を送るビリーというステレオタイプなキャラクターも、聖書片手に銃をぶっ放すレイ牧師のイカレっぷりも気持ちよく面白い。西部劇は残念ながらバックトゥザフューチャー3ぐらいしか観たことが無いのだけれど、列車強盗があったり、決闘があったり、殴り合いがあったり、馬に乗ったり、リボルバーを両手持ちで撃ったり、いかにも西部劇っぽい演出が楽しい。チャンバラは観ないし興味がわかないのだけれど西部劇はなかなか面白い(開拓者時代に生まれなくて良かったと思うけれど)。

一番好きだったエピソードは、川に落ちたところをインディアンに助けられ、お礼にウサギを狩ってきたり、インディアンの試練として岩山を登って頂上にあるタカの巣から羽根を持ち帰るというエピソード。

「古くささ」というのには、どうも孤独感があるのだ。フィールド上が静かで音も少なく寂寥感が漂う感じがそのエピソードに妙に似合っていた。

 

ただ、何度も言うように少し古くさいし、システム周りも洗練されていない。インディアンのエピソードも、決してゲーム的に面白いというわけではなく、かえってかったるさすら感じる。それでもストーリーはなかなか面白い。男の中の男のストーリーで伏線も綺麗に散りばめられ、きちんと回収される。さすがにCoD4以前のゲームなので映画的とは言えないものの、それでもかなりの高いレベルでまとまっているであろう。操作性以外は。。。


Call of Juarez Trailer - YouTube

 

コール・オブ・ファレス

コール・オブ・ファレス